お知らせ

会員の皆様からの情報をブログに掲載します。情報をお寄せ頂く際には、以下のアドレスにお送りください。shiotah [at] shudo-u.ac.jp ※送信時は[at]を@にかえてください。

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【新刊情報】 髙尾直知 伊藤詔子 辻祥子 野崎直之 編『病と障害のアメリカンルネサンスーー疫病、ディサビリティ、レジリエンス』

髙尾直知 伊藤詔子 辻祥子 野崎直之 編
『病と障害のアメリカンルネサンスーー疫病、ディサビリティ、レジリエンス』
小鳥遊書房、2025/5/30出版予定
本体3,800円+税
目次
◉はじめに
第一部 疫病とアメリカンルネサンス期
◉第一章  ロマンスを呼吸する
—『七破風の屋敷』における瘴気の想像力(野崎 直之)
◉第二章  ハーマン・メルヴィルと十九世紀コレラ流行
—移民、都市、伝染病(古屋 耕平)
◉第三章  多孔的身体の詩学
—ソロー、肺病、腐敗(貞廣 真紀)
◉第四章  空気の詩学
—『草の葉』にみる感染の絆(小椋 道晃)
◉第五章  榛色(はしばみいろ)の不安
—エミリー・ディキンソンと眼の病(山本 洋平)
第二部 障害の意味の文学的探求
◉第六章
「肉体の苦悩と精神の歓喜」
—『湖畔の夏、一八四三年』におけるフロンティアの雑多な時間(髙尾 直知)
◉第七章
アンテベラム期アメリカの変容と不安
—ディサビリティ・スタディーズの視点から読む『白鯨』と『信用詐欺師』(辻 祥子)
◉第八章 痛みをまなざす
—ディキンソンの脱制度的想像力(古井 義昭)
◉第九章  実践へのマイルストーン
—ルイザ・メイ・オルコット作品での障害児教育(本岡 亜沙子)
◉第十章  メルヴィルの晩年詩「ティモレオン」と「シェリー幻視」における幻聴と幻視
—茨絡まる月桂冠(大島 由起子)

第三部 トラウマとレジリエンスの文学
◉第十一章  エマソンと不透明な眼球
—レジリエンスの哲学(成田 雅彦)
◉第十二章  ポーのゴシック・インセクト
—「ゴールドバッグ」におけるレジリエンスの展開(伊藤 詔子)
◉第十三章  疫病体験記(イルネス・ナラティブ)としての『ハリエット・ジェーコブズ自伝』
—病の表象と医療改革をめぐるレジスタンス/レジリエンス(中村 善雄)
◉第十四章  フレデリック・ダグラスの身体表象
—暴力からの解放(佐久間 みかよ)
◉おわりに

2025年05月09日

【新刊情報】『映画で読み解く現代アメリカ2 ーートランプ・バイデンの時代』

『映画で読み解く現代アメリカ2 ーートランプ・バイデンの時代』

巽孝之 監修 小澤奈美恵、塩谷幸子、塚田幸光 編著
明石書店、2025年 (2025/04/30)
ISBN 9784750359397
288ページ
https://www.akashi.co.jp/book/b662560.html
以下、明石書店ホームページより
本書は、トランプ・バイデン両政権下のアメリカ社会を、映画を通して読み解くことを試みる。政治、経済、人種、移民、ジェンダーなど多岐にわたるテーマを対象に、カルチュラルスタディーズの視点から、映像文化に潜む社会構造や権力関係を分析。オバマ政権のリベラルな政策からトランプ政権の保守反動、そしてリベラルに揺り戻しが起きたバイデン政権まで、近年のアメリカが抱える分断と課題を考察した一冊。

2025年05月05日

【出版情報】『ヘンリー・ソロー研究論集』第50号

目 次
『ヘンリー・ソロー研究論集』第50号
論 文
◇セラピーとしての散歩―ソローの散歩におけるもう一つの解釈をめぐって
 西 田 梨 紗
◇ Thoreau’s Views on Science in His Later Years
 Michiko Ono
◇エマソンとニュー・マテリアリズム
 亀 山 博 之
◇初期エマソン作品に見る自然と翻訳
 竹 野 富美子
シンポジウム:「共感する」作家たち― 19世紀女性作家をソローと再考する
◇嵐が吹き荒れる家
 ―キャサリン・セジウィック『ニューイングランド物語』にみる共感とドメスティシティ
 大 串 尚 代
◇ソローに共感するオルコットの行方 ―『仕事』出版をめぐって
 本 岡 亜沙子
◇種蒔き、針仕事、詩作 ―エミリ・ディキンスンの「家事」の詩
 金 澤 淳 子
◇土に埋もれる ―マシーセンが読むソローとジュエット
 大 野 瀬津子
* * *
講 演
◇“live deliberately”の重層性
 下河辺 美知子
* * *
書 評
◇ヘンリー・D・ソロー著、齊藤昇訳『コッド岬―浜辺の散策』
 伊 藤 詔 子
◇江田孝臣著『時空をかける詩人たち ―文理越境のアメリカ詩論』
 藤 田 佳 子
◇佐川和茂著『ソール・ベローと修復の思想―生と死の彼方に』
 佐 藤 光 重
* * *
会 記
会員消息
歴代会長
学会会則
投稿規定
英文目次
編集後記

2025年03月12日

【新刊情報】『みんな彼女のモノだった――奴隷所有者としてのアメリカ南部白人女性の実態 』

ステファニー・E・ジョーンズ=ロジャーズ (著), 落合明子、白川恵子 (翻訳)
『みんな彼女のモノだった――奴隷所有者としてのアメリカ南部白人女性の実態 』

出版社 ‏ : ‎ 明石書店 (2025/3/17)
発売日 ‏ : ‎ 2025/3/17
単行本 ‏ : ‎ 436ページ
価格 : ¥4,950 税込
ISBN-10 ‏ : ‎ 4750358827
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4750358826

(ホームページより)
これまで奴隷制度が敷かれていたアメリカ南部の女性は、夫の庇護下に置かれ経済的な主体性を発揮していなかったと理解されてきた。しかし、女性は奴隷の売買に積極的に関わり、奴隷制経済に直接関与してきた。従来の歴史観を180度変え、南部アメリカの奴隷制度の実態を明らかにした衝撃の書!

2025年03月09日

【新刊情報】『アメリカ文学における終末論的想像力ーアメリカ例外主義の展開とその方向性』彩流社、2025年

https://www.sairyusha.co.jp/book/b10089857.html ←こちらをクリックしてください。

※新刊情報です。
ソロー学会の竹内勝徳先生が共編著者、成田雅彦先生、高橋勤先生が共著者として参加
されている14本の論文集です。

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以下、出版社のホームページからの転載です。
著者 江頭 理江 編著
竹内 勝徳 編著
前田 譲治 編著

出版年月日 2025年1月
ISBN 9784779130083
判型・ページ数 A5 ・ 360ページ
定価 4,400円(税込)

内容紹介
 米文学史は植民地時代を含め、アメリカ例外主義と絡み合い、それに立ち向かってきた。アメリカ例外主義とは、米国は神に選ばれた自由と民主主義を標榜する大洋に挟まれた例外的な近代国家であり、世界の民主化を主導する義務がある、という考え方である。それはプロテスタントの教義によって強化され、国家の根幹をなし、黙示録的な終末を演じることで米国を帝国化してきた。マサチューセッツ植民地の形成から独立戦争、メキシコ戦争、そして南北戦争と世界の終末を思わせるレトリックで政治家や説教師、ジャーナリストらが差し迫った危機を語り、国民の団結を呼びかけてきた。20世紀以降も二つの大戦に、大恐慌、ベトナム戦争、そして9・11の攻撃、イラク戦争など大きな危機に遭遇する度に、民主主義の伝播、善悪の戦い、対テロの戦いなど、多くの言説が用いられ国民を方向づけていた。現代においてこの終末論的想像力は、第三次世界大戦という用語により世界に拡散され、プロバガンダとして大いに利用され、世界的パンデミックの不安と恐怖までもが後押しする形で、国民は将来の見通しを立てることができないような強迫的な寄る辺なさに苛まれることになってしまっている。トランプ政権において露わになることとなったアメリカ例外主義への反発からは、自国優先の政策に舵を切ることを望む人々も多く出てきている。そして、トランプの支持基盤であった極右集団QAnonは、トランプを世界の終末を阻止するためにやって来た救世主として扱っているのである。今を生きる我々が、この事態、現実を、乗り越える手立てを見出すことは容易ではない。本書は、米国が体験してきた不安や恐怖、それらを克服する過程を、作家たちがいかに描いてきたかを読み解き、そうした危機的状況やそれに乗じた終末論的プロパガンダ、それと絡み合うアメリカ例外主義の展開と分裂を視野に入れ、文学作品が、いかなる意義を生成してきたのかを読み取ろうと試みるものである。

目次
寄稿「アメリカ大統領と終末論的想像力」(巽孝之・慶應義塾NY 学院長)
「〈風景〉とマニフェスト・デスティニー」(成田雅彦・専修大学教授)
「わたしたちはどう生きるか―エマソンの『自己信頼』
  におけるヴァルネラビリティの倫理」(生田和也・長崎県立大学准教授)
「独身女性が書く家事手引書―キャサリン・ビーチャーのベストセラー改訂版」
 (秋好礼子・福岡大学准教授)
「反時代的考察者としてのヘンリー・アダムズ」(砂川典子・北海道教育大学准教授)
「絶滅という思想―十九世紀アメリカにおける環境終末論」(高橋勤・九州大学名誉教授)
「『大理石の牧神』における絵画と身体」(川下剛・京都産業大学講師)
「『ハックルベリー・フィンの冒険』とその批評的冒険にみる(非)ヘーゲル的精神の冒険」
 (吉津京平・北九州市立大学非常勤講師)
「『船乗りビリー・バッド』における黙示録的運命」(竹内勝徳・鹿児島大学教授)
「ポストアポカリプス的想像力とデモクラシーの「未来」」(渡邉克昭・名古屋外国語大学教授)
「彼らの夢は実現したのか——トウェインとフィッツジェラルドに見る夢の迷走」
 (江頭理江・福岡教育大学教授)
「『怒りの葡萄』の終末描写に見るスタインベックのアメリカ像」(前田譲治・北九州市立大学教授)
「「丘の上の町」は安住の地か」(綱智子・佐賀大学・久留米大学 非常勤講師)
「「終わり」のない旅―スティーヴン・キングの ダーク・タワーの先に」
 (宮内妃奈・福岡女学院大学教授)

 

2025年02月15日
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